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日本が高度経済成長期を迎えた頃に爆発的に起こった建設ラッシュは、コンクリートの原料となる骨材を大量に用い、後に国内での採取だけでは追いつかず海外より骨材を大量に輸入しなければ追いつかなくなるほどでした。それから30年あまり経過した現在、その時期に建設されたビルなどが更新期を迎えつつあります。
わが国ににおける建設副産物(有価物として取り引きされる建設発生土を除く)の排出量は、現状の約1億5000万tから2010年度には3億t強、2030年には4億t強と、現状のそれぞれ2倍、3倍弱と急激に増加するといわれています。特に、2000年度から2010年度にかけて、全体で年平均7.5%という高い増加率になるとみられています。こういった背景の中、二つの大きな課題が私達の前に立ちはだかることとなりました。
まず一つは大量のコンクリートガラの処理方法。これらを「すべて埋めてしまう」わけにはいきません。そのような場所には限りがあり、増え続ける排出量に追いつくことも困難だと考えられます。現在主流である「路盤材として利用する」方法も、比較的高度な技術を必要とせず有益な解決策とされていましたが、それも既に限界が近づいているという事実をご存じの方も多いと思います。
また、もう一つの問題として新たに建設をするための材料となる骨材の調達、特に上質とされる国内産の川砂利・玉砂利の枯渇が挙げられます。これについては新たに採取できる量は非常に限られており、またその品質も年々低下してきています。
しかし、これらの課題に対してヤマシタは優れた技術を持った民間協力者と積極的に提携し、インフラを整備することで、「再生コンクリートの製造」という従来は非常に大規模な施設で実験的にしか実現できていなかった技術を、現実的な品質・コストをもつ「商品」レベルとしての供給を可能としました。さらに分別解体作業の対象となっている数十年前に建てられた建設物、それに使用されたコンクリート用の砂利は国内の採石場で採取された上質な原料が多く、再生されたコンクリートの質についても高い評価をいただいています。
環境への配慮はもちろん、品質・コストについても多くのお客様のご支持をいただくことのできた新技術「リテンパー」。ヤマシタは多くの協力者とその情熱により、今まではごく限られた範囲でしか実用化されていなかった再生技術の可能性を大きく拡げることに成功しました。
※「リテンパー」平成17年6月3日 商標登録 |
共同開発 |
大阪市立大学工学部 木内龍彦講師(骨材再生技術指導、品質試験)
株式会社川北商会(再生機械の組立・改造・改善)
株式会社岡本建材 リサイクルセンター(再生骨材を使ったコンクリート製造) |
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